セカンドハウスローンとその他ローンを比較してみる
セカンドハウスローンとは、住宅ローンで一件目のマイホームを購入した後、二件目のセカンドハウスを購入するためのローンです。
住宅ローンを返済中の人でも利用可能であり、住宅ローンとセカンドハウスローンを同時に不動産投資に使うことで、効率よく資産を形成することができます。
しかし、セカンドハウスローンは住宅ローンよりも条件が良くないのですが、果たしてセカンドハウスローンを使った不動産投資にメリットはあるのでしょうか。
また、アパートーンと比較してどうなのでしょうか。
目次
セカンドハウスローンとは?
当サイトでは、住宅ローンを使った不動産投資を紹介しています。
本来、不動産投資ではアパートローンを使う必要があり、審査は厳しく、融資条件も厳しくなるのが普通です。
ところが、住宅ローンを使えば審査は緩くなり、融資条件も易しくなります。
ただし、住宅ローンをうまく不動産投資に転用したとしても、問題がないわけではありません。
それは、住宅ローンは居住用物件を買うためのローンであり、普通は一世帯につき持ち家は一件のみであるため、住宅ローンは一件にしか適用されないということです。
さらに、住宅ローンで不動産投資を実践する強みは、低金利で長期返済というところにありますから、35年返済などで計画するのが普通です。
この場合、30歳の人が住宅ローンで不動産投資を始めたとき、完済した頃にはすでに65歳になっています。
つまり、住宅ローンで不動産投資を行うとき、住宅ローンを使えるのは生涯に一度きりということになります。
もちろん、住宅ローンを完済してしまえば、再度住宅ローンを組むことができますから、前倒しで返済すれば生涯に2度以上の利用が可能です。
しかし、これでは住宅ローンの長期返済というメリットを損なうことになるため、あまり意味がありません。
そこで、住宅ローンの返済中に、やはりアパートローンよりも好条件で不動産投資を実践するためには、「セカンドハウスローン」を利用するのがおすすめです。
セカンドハウスローンとは、居住を目的として第二の自宅を購入するときに利用できるローンです。
住宅ローンと同じように、投資用物件ではなく居住用物件を購入するためのローンですが、当サイトのスキームを用いることで、不動産投資への転用が可能となります。
銀行対策はこうすれば大丈夫です。
まず住宅ローンとの比較してみる
セカンドハウスローンは、住宅ローンと比較してどのような違いがあるのでしょうか。
まず、住宅ローンとセカンドハウスローンでは、以下のような違いがあります。
- 住宅ローン
→ 一般国民の多くが、唯一の自宅を購入できるように設計されており、融資条件が優遇されたローン - セカンドハウスローン
→ 一部の富裕層が、保養その他の目的で第二の自宅を購入できるように設計されており、融資条件は多少厳しく設定されたローン
マイホームを保有することは、国家が推し進めている政策でもあります。
国民の多くがマイホームを持つようになれば、国民が海外に移住してしまうこともなくなりますし、マイホームの売買や新築に伴う消費の活性化や、地域経済の活性化にもつながります。
このような意図で持ち家を推奨しているため、住宅ローンの審査は緩く、融資条件も好条件となっています。
しかし、セカンドハウスは一部の富裕層の贅沢品です。
広く一般国民に推奨されるものではなく、むしろ富裕層に対してはやや厳しめの条件を設けることで、格差の拡大を防ぐ必要があるでしょう。
セカンドハウスローンのデメリット
このため、セカンドハウスローンは住宅ローンに比べて審査は厳しく、融資条件も住宅ローンほど良くありません。
審査が厳しい
そもそも、どのような形にせよ、融資は借り手の返済力を基準として判断されます。
マイホームもセカンドハウスも居住用ですから、借り手の本業などによる収入が返済原資となります。
このため、住宅ローンを不動産投資に利用し、さらにセカンドハウスローンも不動産投資に利用する場合、住宅ローンとセカンドハウスローンを同時に返済できるだけの、高い返済力が求められます。
もし、年収と返済力がそれほど高くない人が、住宅ローンを使って不動産投資を実践している場合、セカンドハウスローンを組もうとしても返済力不足とみなされ、認められない可能性が高いです。
条件が悪い
また、セカンドハウスローンは住宅ローンに比べて、融資条件がそれほど良くありません。
住宅ローンの一般的な金利は、1~2%程度であり、場合によっては1%を下回ることもあります。
しかし、セカンドハウスローンの金利は2~3%に設定されていることが多く、住宅ローンよりも高く設定されています。
もっとも、返済期間は住宅ローンと同じく最長35年と設定されています。
35年の長期返済ができることはメリットですが、返済期間が長いからこそ、高めの金利が不動産投資の成果に響く可能性があります。
ややハードルが高い
このほか、住宅ローンではフルローンやオーバーローンを組むことが比較的容易ですが、セカンドハウスローンでは厳しいです。
自己資金も、購入費用の1~2割を求められるのが通例となっています。
金融機関からすれば、セカンドハウスを購入する富裕層が相手ですから、1~2割程度の自己資金は当然と考えます。
投資目的で使いたい人にとっては、これがハードルになってしまいます。
以上の理由から、セカンドハウスローンを不動産投資に利用する場合には、住宅ローンよりも不利になるため、慎重に検討する必要があるでしょう。
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アパートローンとの比較
では、セカンドハウスローンで不動産投資をするべきでないかといえば、決してそんなことはありません。
セカンドハウスローンでの不動産投資は、大いにアリです。
というのも、セカンドハウスローンは住宅ローンに比べると条件が多少悪いものの、アパートローンに比べるとまだまだ好条件だからです。
上記の通り、セカンドハウスローンとは、一部の富裕層が、保養その他の目的で第二の自宅を購入できるように設計されているローンです。
これに対してアパートローンは、資産を運用したい一部の人が、賃貸収入や売却収入を目的として投資用物件を購入するために設計されているローンです。
このように、セカンドハウスローンとアパートローンでは、居住目的と投資目的で大きな違いがあることが分かります。
セカンドハウスローンのメリット
アパートローンと比較したとき、セカンドハウスローンで不動産に投資するメリットが見えてきます。
審査が易しい
アパートローンを組んで投資用不動産を購入する場合、不動産投資によって得られた利益が返済原資となります。
このため、金融機関は借り手の属性だけではなく、事業性も評価する必要があります。
これにより、審査は厳しくなり、金利や返済期間などの条件も厳しくなります。
一方、セカンドハウスローンは一部の富裕層を対象にしているものの、居住用であるため事業性を評価されることはありません。
アパートローンに比べて審査は緩く、借入条件も良好です。
条件が良い
アパートローンの返済期間は、建物の法定耐用年数に準じており、金利も3~5%くらいが相場です。セカンドハウスローンは返済期間が最長35年、金利は2~3%ですから、アパートローンよりもかなり好条件であることが分かります。
ハードルが低い
このほか、セカンドハウスローンでは購入費用の1~2割を自己資金として求められるのに対し、アパートローンでは平均して2~3割程度、多い場合には4割程度の自己資金を求めることがあります。
また、最近のトレンドとして、求められる自己資金は増加傾向にあります。
5000万円の物件に投資する場合、セカンドハウスローンを使えば自己資金は500~1000万円となり、まだなんとか現実的な金額です。
しかし、アパートローンを使えば自己資金は1000~2000万円となり、サラリーマンなどが不動産投資をするには、ハードルが高くなってしまいます。
以上のように、セカンドハウスローンはアパートローンよりも好条件となっています。
住宅ローンで不動産投資を始めた後、投資規模を拡大するためには、何らかの方法で資金を調達する必要があります。
住宅ローンはすでに使っているため、アパートローンかセカンドハウスローンで資金を調達するわけですが、ならば条件の良いセカンドハウスローンを使ったほうが、投資は成功しやすくなります。
住宅ローンとアパートローンの違いについて
まとめ
セカンドハウスローンは住宅ローンより劣るものの、アパートローンより優れたローンです。
そのため、住宅ローンで不動産投資に取り組んだのち、アパートローンではなくセカンドハウスローンによって不動産投資に取り組むことで、投資の成果を確実に高めることができます。
セカンドハウスローンの審査はやや厳しいですが、相応のメリットを必ず享受できることと思います。